現代の食医 食べて飲んで生きる毎日

長野県で料理人/医者をしています。フィレンツェで料理人してました。

トリノでご縁の波に襲われた話

Buonasera.

トリノ2日酔い朝帰りで授業にちゃんと出てます、

くわっちです。

イタリア語に「2日酔い」というワードは無いそうです。

さすがヨーロッパ系民族。恐るべし。

 

さて、トリノ旅はイタリア留学の大きな1ページとなりそうです。

本が完成してみないと山がどこかまだ分からないので、こんな書き方で失礼します。

 

収穫①

「海外で1人旅したことがない」自分が、

気づいたらトリノに1人で電車に乗って向かい、

2泊して帰ってくることができました。

2日目の朝にふと「あ、いま1人で海外歩いてる」って思ったのが自分に成長を感じた瞬間でした。

やればできるじゃん。

いつの間にか海外1人旅のハードルが下がってたってのは、留学のおかげかもしれません。

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収穫②

人のご縁。

もう頭がパンクするくらいの数の人に巡り合いました。

トリノ名物ビチェリンを辞書に撒き散らした直後に出会ったご夫妻、Vegetarian Chance会場であった日本人シェフに日本人のサポーター、日本企業の方々、そしてJoiaのGionata。

Gionataと自分のことについて話ができて、

それを応援してもらえたこと。

海外のシェフにやりたいことを認めてもらえたことが、初めての経験で、自信になりました。

本当に素敵な人です。

しゃべってて分かる。まっすぐ。

同僚をたくさん紹介してくれました。

今度は彼の話もゆっくり聞きたいな。

夜はつい先週知り合ったこれまた素敵な女性にコンテスト後のシェフたちのご飯会に誘っていただき、

バラエティ豊かなバックグラウンドの日本人の方々と話ができました。

憧れの食科学大学に通う方3人と知り合えるなんて!

3時までワイン飲んで語ることになるなんて!

まさか思わなかった。

大切なものをいただきました。

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収穫③

Vegetarian Chanceで出される皿の美しさ。

食がアートへと昇華する瞬間を鮮度が保たれたまま肌で感じられました。

僕は料理1本で進む人間ではないけれど、

皿の上に描くアートは、誰のものでもない。

不格好でも、いつか懸命に描いてみせたい。

そんな刺激を受けました。

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収穫④

メンタリティ。

海外で1人旅を無事に成功させたこと。

直感で不確定な未来に足を進めて、想像しなかったたくさんの繋がりを得られたこと。

自信となる体験をできたこと。

背中を押してもらえたこと。

初めて国境を越えて、気持ちを乗せて想いを語ることができたこと。

人生初の英語電話を無事に済ませられ60€を無駄にせず済んだこと(若干相手方が痺れを切らしてたけど、最後”Grazie mille”で丸く収まった)。

たくさんの成功体験が詰まった旅になりました。

ハートがひとまわり強くなった気がします。

この旅を選んだことそのものが、

最も称賛されるべきことなのかもしれません。

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人の世で起きる物事に何の意味があるのか。

 

意味なんて、あとで分かるもの。

 

そんなの分かり切ったことだけど、

こんな疑問を改めて投げたくなるほどに、

得るものだらけの旅となったのでした。

 

 

運とかなんとかいうけれど。

結局は心の持ち方だけが物事を拓いていく力なんだろうか。

僕は僕のやり方で

人の心の光を見せていきたい。

 

 

結局痛い締め方しかできないのも、

自分のやり方なんですかね。