現代の食医 食べて飲んで生きる毎日

長野県で料理人/医者をしています。フィレンツェで料理人してました。

目覚めの予感

Buonasera.

約12時間の睡眠から目覚め、1週間の旅の疲れを感じる。

たしかに身体は疲れていたらしい。

 

26も近づくこの頃に、私自身が目覚めようとするのと呼応するように、同年代の中に目覚めを感じる。

もがき苦しみ、かつての自分を受け入れ吸収し、乗り越えようと取り組む。

嫌われることを承知で書くが、多くわれわれ凡人には25-27に脱皮の機会が訪れるのかもしれない。

25-27でこれまでの人生を振り返ることになるのはどんな親が育てても、人間必ずそうなると思わずにいられない。

元型のような、無意識の人間のシステムの中に備わった機能なのかもしれない。

 

このタイミングで自らに向き合い切ることができたかどうかが、10年、20年、30年と経つ中で自分や家族、その周囲に影響を与えることになる気がする。

 

例えば子どもが、親の求める未来像を押し付けられるパターン。

こんな父親に、母親に、社会人に。

子どもは苦しみ、大人になってさらにその子どもに同じ期待をかけてしまう。

 

脱皮のタイミングで、過去を清算する。

親にかけられた期待や呪縛を言葉にして、認め、自らの中に統合する。

続いてきた連鎖を断ち切る。

過去、系譜、縛るものから真に自由になるために。

自由は経済的な成功の結果にはない。

自由それ自体が内側から湧き上がってくるような感覚を得て、自らの中に神も自由も宿っていることに気づくことができれば、その周囲にも自由を伝えていける。

 

パラダイムが違うと届かない言葉がある。

尾崎豊の曲をもう12年ほど聞き続けているけれど、彼の残した決して多くない曲も、まだまだ理解し切れていないものだらけだ。

非凡だった彼が10代から書いていた曲には人間や、人生が詰まっている。

平凡な私はその曲の意味がわかる日に向けて自らを鍛え続け、生きていく。

26がやってくる。

私はその歳で終わることはできそうにない。

Buona notte.