Buonasera.
お給料をいただき働くことで見えてくる世界があるはず。
医師として1ヶ月の対価を得ることで医療者の働き方を知ることができるはず。
「早く知ってみたい」
その気持ちが半年後の卒業への気持ちを駆り立てる。
最終学年としての病院採用試験が全て終わった。
医学部医学科5年生以下のためになればと思い、早めの病院見学のススメについて記録してみる。
それも、うんと早く行くことだ。
「お医者さん」の部分を社会人・ビジネスパーソンに、「病院見学」をOB訪問や職場見学に置き換えれば、医療系以外の学生にも当てはまるのではないだろうか。
初めての病院見学は3年生の終わりだった。
ある中規模病院の先生とのつながりで「よかったら見学おいでよ」と誘われたおかげだった。
今ふり返ってみても、病院見学のスタートは早ければ早いほどいいと思う。
そのスタートする病院はあなたが少しでも尊敬できる先生がいる場所だとベストだろう。
この1回目の見学で尊敬する先生と病院内外でゆっくりお話しできたこと、病院で働く他の熱意ある先生方と出会えたことが医師という職業へのイメージをグッと引き上げた。
医学科3年生までは医学の基礎を学び続けることになるため、現場のイメージがつかず
これから成る職業のイメージがないままに勉強しなければいけない。
これがけっこうつらい。
裏返すと医師のイメージができていると勉強のやる気が出る。
「あの先生みたいなお医者さんになるために、いま勉強しているんだ」
将来のイメージというのは誠に人の力を引き出してくれる。
医師のロールモデルは病院にいる。
病院見学に行かない理由はないだろう。
1人の尊敬できる先生との関係性が近くなると、芋づる式に他の先生の名前が出てきて次の病院見学や先生と会う機会につながったりもする。
医学生の周りに医師はいないが、医師のまわりは医師だらけ。
ちょっと考えたら分かることだが、なかなか視野の狭くなった(狭くさせられた)医学生にはこれが難しい。
こうしてどんどん病院見学のハードルは下がっていく。
いろんなお医者さんに出会えば、こういう風になりたい/なりたくない、が分かってくる。
「なりたい」と思える先生たちがどんなマインドを持っていてどんな働き方をしているか知ることで、あなたの目指す医師像が方向付けられていく。
6年間が終わったから医師になる、
ではなく、
6年間を終えて医師になりたい、
という主体的な医の道を歩き始めることができる。
常に主体的に医師を目指してきたことが、自分らしい医師の形を探す視野の広さにもつながっている。
うんと早めに病院見学をする。
そのためにはできるところから動くこと。
Buona serata.