現代の食医 食べて飲んで生きる毎日

長野県で料理人/医者をしています。フィレンツェで料理人してました。

ブロックの見つけ方と積み方

Buonasera.

動かない、はその場にじっと止まっている画を描かせる。

ばたばたしない、は動きが洗練されゆっくりと無駄の無い動きをする画になる。

微妙な表現の違いが誤解を生んだ昨日のやり取り。

 

取り組みたい課題がある。

1人でやれることの限界を感じている。

誰と一緒にやるのかを決めるときが来ている。

同じ課題を共有できているか。

お互いがお互いを理解する努力をしているか。

性格や特性の違いを認識できているか。

自らに足りないものを相手の中に見いだせるか。

引っかかる原因は自分側にあるのか、相手側にあるのか。

そこに外的な拘束力は必要か、必要でないか。

 

引っかかりや違和感に敏感になれるか。

 

「やってみなければ分からない」と押し進めた時期があった。

「やってみなければ分からない」で押し進めて、ほとんどの割合でうまくいかなくなって空中分解させてきた。

一度経験した空中分解は、違和感を言葉にし切れなかった己の未熟が原因だった。

その後経験した空中分解は、そもそもスタート時点で土台をつくれておらず長距離を走れば走るほどガタが出てきて形が保てなくなっていった。

 

経験が全て。

まずはやってみること。

禅的にもその姿勢はある種間違っていない。

己が認識できることは己の体験の枠を越えてやってこないからだ。

 

しかし1回の経験からどれだけを得られるかは「1回の経験を積む」という出来事の前後にどれだけの準備、振り返りをできるかによって大きく異なる。

たしかに経験を積み重ねることはできる。

猿でもブロックを見つけて積み重ねることができる。

そもそもの拾ってきたブロックの不完全さゆえに塔が崩れることがある。

積み重ね方に問題があり、高く積んだところでついに全てが崩れ去ることもある。

何度もブロックを見つけて、積み重ねて、崩れてを繰り返して、ブロックの見つけ方と積み方を学ぶ。

そうして高く安定して積み重ねて人に披露できる塔をつくれる。

積み重ねられることを知ったなら、崩さず積み重ねる方法を考えていかなければ。

崩れてもいいように積み重ねることも知っていかねば。

闇雲を卒業するタイミングにきている。

いくつになっても積み重ねて崩してしているようでは理想には近づけない。

Buonaserata.