現代の食医 食べて飲んで生きる毎日

長野県で料理人/医者をしています。フィレンツェで料理人してました。

見たことある人(スペイン逃亡劇vol.7)

Buongiorno.

医学生のリハビリ中です、くわっちです。

病院見学は知識を取り戻す時間になりました。

 

EU域内では移動の制限が解除されつつあります。

EUがOKって言っても日本がOK言わないと動けないのよね。

すっかり懐かしい思い出スペイン逃亡劇は、

スペインからの脱出口となるバルセロナ空港に到着したところから。

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赤字で欠航を知らせる便がちらほら。怖い。

時刻は深夜1時過ぎ。

あとは9時40分のフランス行きが飛びさえすれば、ほぼ日本帰国が確実になる。

この8時間をどう過ごすかなあ。

 

他のお店は閉まっている中ポツンと空いている24時間のカフェテリアへ。

とりあえず水でも、とレジに向かうと。

 

見たことある人がいる…?

 

向こうもこちらを確認し、

 

(見たことあるやつだ…。)

 

の表情。

 

遡って3日前のグラナダ

6時間も回ったアルハンブラ宮殿のトイレで「ハンドソープが入っている洗面台」を探し合った仲の彼が、目の前に。笑

「海外の映画ってこういう後にさりげなく話しかけて会話になることあるよな」と思いトイレを出たところで声をかけたのでした。

その時はコロナウイルスの話ちょこっとと、

今後の予定とか話してたなぁ。懐かしい。

 

彼も飛行機まであと数時間あるってことで座って話すことに。

イタリア留学中に全然磨かれなかった英語をここで試されることになるなんて幸か不幸か。

 

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緊張すると水がすすむ。

Dominik(ドミニク)はポーランド出身でドイツの大学に通う法学生。

とにかく好奇心と知識欲がすごい。

ちょっと行きすぎてるくらいの好奇心で物知りな彼との会話は内容濃いめで進んでいく。

まずお互いの予定があの時と変わって、

帰国することになった話から。

EU圏の学生はこんなにハードル低く国外に行けていいなと思ったけど、

大学生でコロナから逃げてるという点で同じ。

変な親近感を覚えたり。

そこから中国や日本、イタリア、ドイツ、ポーランドや世界のコロナ状況について。

当時のイギリスの対策について。

そこからブレグジットの話になって、

かと思ったら日本文化とドイツ文化の話とか趣味の登山の話とか。

「風呂場には浴槽とシャワーしかない」というbathroomに関する日本らしさの紹介と日本人的考察をしてみたり。

 

「英語しんどいぃ」

となりながらも面白い会話(ちょっと対話)に良い時間を過ごせたのでした。

 

3-4時間くらいのんびりしゃべったところでお別れして彼は僕より早い飛行機の搭乗口へ。

 

ふー、疲れた。

一個、英語の成功体験できた。

 

7時くらいになってぼくの飛行機が飛ぶことも確認できました。

英語の会話を乗り切ったことと、

日本が精神的にグッと近づいたことで安堵したことを思い出します。

1人のんびりとパリのシャルル・ド・ゴール空港行きの搭乗口へと向かったのでした。

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ひとりの静けさとともに朝が訪れた。

 次回は案外あっけない帰国とスペイン逃亡劇の経験を振り返って締めます。

Buona giornata, tutti