現代の食医 食べて飲んで生きる毎日

長野県で料理人/医者をしています。フィレンツェで料理人してました。

敢えてお金について話してみる

Buonasera.

FirenzeはPittiというファッションの祭典が一段落し、

Natale(クリスマス)時期から続いていた人の多さがスーっと引いております。

余裕が出てきたからか、悩み多きくわっちです。

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Konnubioで食べたパスタ、記憶に刻まれた

 

今日はお金に関してのモヤモヤを書いてみます。

書けるだけいっぱい書きます。

お金のことってタブー視されがちだけど、

敢えて書いてみます。

 

①留学のためにもらっている「トビタテ!留学JAPAN」の奨学金

留学に行くにはお金、かかります。

飛行機代、新しい家の家賃、生活費、人によっては学校の授業料。

これがすべての人にとっての留学に行けない理由(時に言い訳)のひとつ。

僕の場合、ありがたいことに親がGoサインをくれていましたが、

自分の中のけじめとして「自分でお金をとってくる」ことを掲げ、

1度は落ちましたが2度目でトビタテに承認され返済不要の奨学金をも

らっています。

月ごとの給付金に加え、留学準備のためにヨーロッパ往復の航空券分くらいの額が別で出ます。

ここまではオールオッケー。よくやった自分。

 

しかし最近釈然としないのが、

日本学生支援機構」が定める「第二種奨学金」の家計基準を超えた場合、

みんなと同じ「大学全国コース」ではなく「オープンコース」への応募にされます。

オープンコースの合格者は全体の1割にします、と言う文科省

まず門が狭くされます。

そして留学先がヨーロッパやアメリカなどの人は16万円/月、アジアやアフリカ地域の人が12万円/月もらっているところ、

オープンコースはどこに行こうが6万円/月しかもらえません。

額が圧倒的に少ない。僕の場合は周りと10万円違う。

 

「もらえていないよりマシじゃないか」

というのは至極まっとうな意見。

「親に甘えられる内に甘えておかないと」

というのも、理解しているつもり。

でも僕ももう24歳でして。

できれば自分の得た金で「自立して」動きたい。

16万円毎月もらえれば家賃払って外食や隣の国に旅行へ行ってもおつりが来る。

なのに僕ときたら、家賃払ったらほぼなくなる。

足りない分を親に援助してもらっている。

自分で全部払えているのと、そうでないのと。

精神的に全然ちがうわけ。

お金に対する不満1つ。

 

インターンは無償

これはわかりきったことで。

イタリアの法律でインターン生に給与は払われない。

住む場所の補助とかはいいらしい、が今は何も補助無し。

働いて(まあたいして素晴らしい仕事はできないが)、まかないをいただく。

そこにお金は存在しない。

まかないが報酬。経験が報酬。覚えたレシピが報酬。

もしもここにお金が介在すればもっとたくさん働くことになるだろうし、

週末に時間があって、

休みを取ろうと思えばわりといつでも取れるこの生活は無いだろう。

かといって、

お金というわかりやすい物差しで測られてない自分が、

何者かが分からなくて釈然としない。

なぜ働いているのか。

社会人経験が無いからなのか、

仕事と報酬の関係に折り合いがついておりません。

お金についての悩み1つ。

 

③何をするにもお金は必要

酒類研究会 醸鹿 Kamo-shiKaという団体を立ち上げイベント運営をしていました。

団体がお金を回すことは継続性に関わる。

だから価格を設定する。

みんなが来やすい値段、こちらが十分に運営していける値段。

回を重ねていくと欲が出てくる。

価格を上げれば人が来ないかもしれないけど、

こちらのプラスは大きく見込める。

価格をどうする、価格をどうする、価格をどうする…。

 

 

ふと気がつけば、そのことしか考えられなくなっている。

会はお金のために始めたわけじゃない。

「食べものを一人一人が自分で選択できるように」

目的をもって始めた会が、お金にねじ曲げられかけた瞬間。

ゾッとしたのを、よく覚えている。

 

 

何をするにもお金は必要。

かつお金は人を変えてしまう。

目的と手段を簡単に入れ替えてしまう。

お金についての畏れ1つ。

 

 

 

3つ書いたらすでに深夜3時。

今日は眠いので寝ます。

お金との上手な折り合いのつけ方や考え方、

知っている人はぜひ教えてください。

大人になりたいです。

Buona notte.